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HOME»  町田祥雲堂ブログ»  【筆割れは墨残りが原因です!!】

【筆割れは墨残りが原因です!!】

【筆割れは墨残りが原因です!!】

今日は筆のお手入れ・洗い方について。

良くお客様から、「筆が割れてしまうのですが、、」とご相談を受けます。。

筆が割れる原因は、大きく二つあります。
毛先の摩耗により筆がまとまらず割れる場合と、筆の根元の墨溜まりによる場合です。
墨溜まりによる割れを解消するためには筆を良く洗い、溜まった墨を落としてあげることが必要です。

言ってしまえば筆のお手入れは、「良く洗って良く乾かす。」それだけです!!


「良く洗っているんだけど、、」とおっしゃる方のお筆でも、根元の墨が落ちきっていない
場合がとても多いです。
↓先日お客様からお預かりした羊毛筆です。



綺麗に洗ってあるように見えますが、根元に墨が溜まっていて穂先が大きく開いてしまっています。
新品の筆と比べると、この通り。


↓濡らした状態
根元がぷっくり膨れた状態になっています。


右は墨が溜まっていない筆です。
本来、穂先は軸の内側に収まっています。軸よりも穂先が太くなっている場合は、墨溜まりがある証拠です!

墨溜まりがある場合は水かぬるま湯で浸けおき洗いします。
軸の先端1cmほどまでが水に浸かるようにしましょう。


最初は水が透明ですが、、


丸一日ほど浸け置きすると、容器の中で軽く洗うだけでこれだけ墨が出てきます!


墨が溶けだしてきたら、しっかりと洗っていきます。
根元を押し付けるようにし、墨を出します。
しっかりと。でも丁寧に! 毛が絡まないよう注意しながら洗いましょう。

このようにして洗い、あまり墨が出なくなったらまた浸けておく。。というようにして、
4、5回繰り返します。


        ⇓

今回は丸2日半かけ、出てくる墨がかなり薄くなってきました。


洗い上がり。

根元に溜まっていた墨が取れ、穂先が軸の内側に収まっています。


洗い終わったら良く水を切り、乾かす前に櫛を入れて毛の絡みや癖を取ります。

毛先の方から梳かしていきます。

ちなみに筆用の櫛はコチラ↓


最後に、筆掛けなどに吊って乾かします。

 


洗い前




 
洗い後

 
上から見た時に見える筆割れの癖も、洗い後には均一になっているのが分かります。


今回は根元に墨が溜まっている筆の洗い方をご紹介しました。

普段のお手入れでは、毎回の浸けおき洗いは不要です。

水の中で振るように洗い、浸けても少しの時間にしてください。

重要なのは墨が乾いてしまう前に洗うことです!
特に墨液の場合には、乾いてしまうと落ちにくいものがあります。

 

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2017-06-29 18:27:54

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